日々税理士として仕事をしていく中で書籍は大事な情報源でありツールです。
税理士業務を行う上で愛用している書籍たちを紹介します。
源泉徴収のあらまし
源泉徴収の手続き全般について書かれている本です。
- 従業員の社宅家賃を負担した場合の取り扱い
- 個人の外注先へ報酬を支払ったときの源泉徴収の取り扱い
- 外国人や外国法人との取引についての源泉徴収の取り扱い
などを確認するのに重宝しています。
この本は税制改正に伴って毎年発刊されるのですが。
税務署が無料で配布しているありがたい本です。
国税庁のホームページからダウンロードすることもできます。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/01.htm
どこがどうなる!?税制改正の要点解説
こちらも、毎年発刊される税制改正の解説本です。
この本は「あれ?あの改正はどんな内容だったっけ?」という時に改正内容をサッと確認するのに便利です。
≪この本のおすすめポイント≫
- 項目ごとの説明のボリュームがちょうどいい(重過ぎず軽すぎず)
- 各項目とも「改正前の制度の概要」が記載されていること(これがなにげに便利)
- 「適用時期」の記載が独立していて見つけやすい(細かい気配りに感謝)
この本は毎年必ず購入しているのですが、過去の改正を確認するために過去の年度分も捨てずにすべて取ってあります。
税務ハンドブック
これもまた、毎年発刊される本で、法人税、所得税、消費税、相続税、贈与税、その他国税、地方税関係と幅広い内容が載っています。この本は、税法を学ぶための本ではなく、税法を知っている人が税率や各種要件などを確認するために利用するものです。
小さくて携帯性に優れているため、外出するときに鞄に忍ばせています。
- 修繕費の判定フロー
- 減価償却資産の耐用年数表
- 繰延資産の償却期間の表
- 法人契約の生命保険の取り扱いの表
- 各種税率表
は特に重宝しています。
総務・税務 手続きマニュアル
この本は、会社の税務手続きのみならず総務的な手続きも含めて、やらなければならないことをシンプルに一覧性を持たせて記載してくれている便利なマニュアル本です。
また、本の構成として「会社を設立した場合」「法人成りした場合」「本店を移転した場合」などシーン別にまとめられていて、かつ、シーンごとに「税務署」「都道府県税事務所」「市町村役場」「社会保険事務所」「法務局」などの各役場で行う手続が列挙されています。
≪この本のおすすめポイント≫
- シーンごとに税務関係・社保関係・登記関係を同時に確認できるので便利
- 長々とした説明文はなくシンプルに「何を」「いつまでに」「どこに」「何を添付して」が記載されているので必要なことだけをサッと調べられる
- 届出書等の記入例が載っている
この本には会計事務所で働き始めたころからお世話になっています。
問答式 実務印紙税
印紙税についてのご質問をいただくことがよくあります。
印紙税については税理士試験の学習内容に含まれていないため、税理士でも不得意にしている人も少なくありません。
税金の仕組みが他の税金とかなり違うので、調べるのも一苦労です。
私は印紙税の調べごとはこの一冊です。
契約書の契約内容を変更した場合の取り扱いや、複数の課税文書に該当する場合などの取り扱いが詳細に書かれていて、この一冊で完結できるところが気に入っています。
ちょっとした調べごと程度なら、国税庁ホームページの「印紙税の手引」がおすすめ。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/inshi/tebiki/01.htm
図解 証券投資の経理と税務
会社(法人)で株やその他の証券投資を行っているならこの本。
金融商品の種類ごとに会計と税務の取り扱いが記載されているのですが、見やすくて調べやすいです。
会社の証券投資についてはまずこの本からと決めています。
右ページの解説も、処理例も適切で分かりやすく、商品ごとに体系立てておさえることができるので手放せない1冊となっています。
租税条約適用届出書の書き方パーフェクトガイド
海外のアーティストに印税を支払ったり、海外の開発会社に権利の使用料を支払ったりする場合など、国際的な取引における源泉税の処理をする場合にはこれがオススメ。
租税条約の適用を受ける場合の具体的な手続きについて書かれています。
源泉徴収が必要かどうかが掛かれている本は沢山あるのですが、具体的な届出書の提出パターンや書き方について詳しく書かれている本は少ないので貴重な一冊といえます。
主要な事例については、取引関係の図解と届出書の記載例が掲載されていて分かりやすい仕上がりとなっています。